23 Mar自販機までの特別なお出かけ

自販機までの特別なお出かけ

うちの町にコンビニもなく、まだ世の中にペットボトルに入った飲み物もない時代。
家から1分ほど歩くとスーパーがあり、そこには缶ジュースと2リットルの瓶ジュースの自販機が置いてあって、普段、家で出されるお茶しか飲んでいない私にとってそれは、憧れの存在だった。
夏の間に数回訪れる特別なお出かけは、その自販機までジュースを買いに行くこと。
親が飲みたかったのか、誰かがねだったのか、誰かの誕生日か何かだったのか。


自販機が置ける場所を調べる
何がきっかけだったのかは忘れてしまったけど、決まって夜、お風呂上りの格好で家族そろってスーパーの自販機までジュースを買いに往復2分のお出かけが、ものすごく特別でうれしかったのを覚えている。
紫やオレンジの綺麗な色をしたジュースをやいやい言いながらどれにするか決めるのも1人では持てない重い2リットル瓶を手伝ってもらいながら運ぶのも、道を照らす街灯と長い影もうれしい記憶に繋がっている。
今でも自販機の前でおじいちゃんが孫に好きなジュースを買ってあげてる場面なんかに遭遇するとうれしかった夏の夜のお出かけを思い出してほっこり気分に浸ることが出来る。

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